10年後
- 作者: 竹内健
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2016/01/20
- メディア: 単行本
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- 作者: 中原圭介
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2014/07/04
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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これら2冊の本は、両方とも約 10 年後の 2025 年ごろの社会について書かれている。 “2025年~” の読後感としては、すこし楽観的という印象がある。
シェール革命によって(シェールガスは原油の代わりになるので)原油価格も下がり、エネルギー全般の価格が下がっていく。これによって物価が下がる。電気料金も下がる。さらには、
生産性を加味すると 2025 年にはアメリカ南部と中国沿海部の人件費は並ぶといわれている。
これらのことから、ものづくりがアメリカの南部に戻ってくる。 でも何をつくるのだろう。
“10年後~” によれば、
少し前までは薄型大画面の液晶テレビが飛ぶような勢いで売れていましたが、40 インチのテレビが一通り消費者に行き渡って需要が落ち込むと、あっという間にメーカーの業績は落ち込みました。 スマートフォンやタブレットのような、何らかの製品ジャンルが大ヒットしたとき、既にそのジャンルはピークに近づいており、あとは衰退していくだけかもしれない。
これからのイノベーションは、多様な技術とビジネスモデルの組み合わせから生まれるでしょう。
個々人が経営者的な視点を持って、自分の技術によってどのようなサービスを作るのか、どのように技術をマネタイズするのかを考えなければならなくなっています。
エネルギー革命(Shale 2.0)が今後 10 年でうまくいけば、人々の生活は楽になり、さらにそこから 10 年を加え、産業革命(Industrie 4.0)によって、これからの仕事は劇的に変わるのかもしれない。
“2025年~” に書かれていたことで気になったのは、 電力小売の解禁で、
冠婚葬祭業、ファミリーレストラン、居酒屋、生活協同組合、ハウスメーカーなど、猫も杓子も電力小売に名乗りを上げている。
しかし、これらの事業者は各家庭への料金請求システムを持たない。
ソフトバンクには国内最大級の再生可能エネルギー事業者になる可能性がある。
ここでソフトバンクが他の企業よりも優位なのは、料金請求システムのインフラがすでにあることです。
逆に言えば、料金請求システムをひとつのサービスとして、いますぐに提供することは、IaaS / PaaS プラットフォームを持つ企業にとって、ビジネスチャンスなのかもしれない。