三枚おろし
- 作者: 武田鉄矢
- 出版社/メーカー: プレジデント社
- 発売日: 2016/12/17
- メディア: 単行本
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「武田鉄矢 今日の三枚おろし」という番組を最近知った。今年で 23 年目らしいが、まったく知らなかった。文化放送のラジオ番組は聞けないので、YouTube で聞いている。
この番組で取り上げられた 12 冊の本の三枚おろしが書籍化されている。「人間力を高める読書法」とあるので、てっきり三枚おろしのやり方、つまりはメソッドが書かれているのかと期待した。
メソッドばっかりで 人生を過ごしていくと むなしいよ
金八先生に教えられた。
レヴィ・ストロースというフランスの文化人類学者が人間の特徴に「ブリコラージュ」があるって言うんだ。この「ブリコラージュ」、なかなか日本語に訳すのに苦労する言葉みたいで、この言葉について語っている日本人の哲学者の先生は「繕い物」とか「やりくり」と訳しています。
人間を進歩させたのってこういう不思議な能力なんじゃないかな。つまり進化とはやりくり、だと思う。
メソッドより知識を大事にするべきというのはそういうことなんだ。人間の最大の才能ってこういう「やり繰り」ができることなんだとレヴィ・ストロースも言ってるんだよな。彼はその才能を「野生の思考」と呼んだ。
やりくりができる人って良いよなと最近思うようになった。
このように活字にしても、武田鉄矢さんの喋りが聞こえてくるような、なにか独特な言葉だなと思う。